「JLAN-Test」結果の取り扱い

「JLAN-Test」結果の取り扱い

by jlantest |6 2月, 2019 | カテゴリーなし

JLAN-Testについて

 

JLAN-Testの方針

 

 

     JLAN-Test(ジェイラン テスト)は日本語を母語としない非漢字圏日本語学習者の日本語能力を判定する試験です。言葉を正しく使う力、文章の内容を正しく理解する力、聞いて理解する力の3つの分野の試験によって日本語能力を総合的に評価します。試験科目は、3つの分野をバランスよく判定するために、「言葉の知識(文字と語彙)」「言葉の知識(文法)・読解」「聴解」の3つに分かれています。出題の基準や構成は「日本語能力試験」(日能試、JLPT)とほぼ同じですが、試験科目「言葉の知識(文字と語彙)」の中での漢字に関する出題を増やしています。 

  

     他の日本語検定試験においては、漢字の到達目標設定が、「読めること」、「意味を知っていること」、「使い方を知っていること」とされていて、「正しく書けること」は、ほとんど判定の目標になっていません。非漢字圏の日本語初学者は漢字を読めて、意味を知っていて、使い方を心得ていても、正しく書くことができない人が非常に多く、日本語学習を進める上で、大きな障害となっています。また、漢字を正しく書く能力が身についていないことが、漢字嫌いを助長する要因ともなっているとも考えられます。非漢字圏の日本語学習者が、漢字学習における困難さに阻害されることなく、日本語学習をスムーズに進められるよう、これまでの「文字・語彙・文法」「読解」「聴解」の能力に加えて、「漢字を正しく書く能力」を判定する JLAN-Testを実施していきます。

 

JLAN-Testの長所

 

 

  A 自分の日本語能力を客観的に判断できます。

 JLAN-Testの出題の基準や構成は、「日本語能力試験」(日能試)に準じています。 出題の基準については、JLAN-Test のJ5は「日本語能力試験」N5相当、J4はN4相当になるように出題範囲、難易度を調整しています。試験の構成については、「日本語能力試験」と比較すると漢字の出題が多いですが、他はほぼ同じです。

このようにテストのレベルでも構成でも「日本語能力試験」に準じているので、JLAN-Testの成績によって自分の日本語能力を判断する資料になります。また「日本語能力試験」を受験する目安ともなります。 

 JLAN-Testは年に6回実施するので、日本語学習の進み具合を細かく確認することができます。

 

  B 漢字についての知識、運用能力をより多面的に判定します。

    JLAN-Test は非漢字圏の日本語初学者が学習をスムーズに進められるように,漢字学習に配慮したテストです。そのために初級レベルのみ判定するテストとしています。 

     出題の基準と構成は日本語能力試験とほぼ同じですが、次のような「漢字についての知識、運用能力」を判定するための出題が含まれています。    

 

  C 成績を多面的に分析します。 

 受験者には試験日から約3週間以内に成績表を送付します。成績評価は、総合評価だけでなく、分野別の得点と評価を詳しく記載しているので、自分の日本語能力が多面的に判断できるようになっています。これを見れば、受験者は自分の得意なところと不得意な分野が一目で分かります。これを参考にしてバランスのとれた勉強を進めることができます。

 

  D 各レベルに合った適切な出題をします。 

     JLAN-Test は初級レベルの試験です。J5は「日本語能力試験」のN5のレベルに、J4はN4のレベルに準じています。

 

  E 試験の運営は厳格です。 

     JLAN-Test は公正な試験を行います。受験希望者には本人確認のための顔写真を提出していただきます。試験当日に試験監督官が受験票と身分証明書等によって本人の確認を行います。

 

 

試験の内容、レベル、構成

 

 

  A JLAN-Test のレベル、内容は以下のようです。

レベル

内容

J4

基本的な日本語を理解できるかどうかを試験します。

日本語の学習を始めて3か月以上6か月未満(学習時間400時間)の人が理解していると考えられる内容です。

日本語能力試験 N4への合格をめざして学習している人の受験を想定しています。

J5

基本的な日本語をある程度理解できるかどうかを試験します。

日本語の学習を始めて1か月以上3か月未満(学習時間200時間程度)の人が理解していると考えられる内容です。

日本語能力試験 N5への合格をめざして学習している人を想定しています。

 

 

  B JLAN-Test のレベルと試験科目、試験時間、配点、合格点、合        格の判断最低点は次のようです。          

 

レベルと項目

試 験 科 目

 

全 体

言葉の知識

(文字と語彙)

言葉の知識

(文法)・読解

聴解
 

 

 

J4

試験時間

40分  60分  35分

135分+休憩

配点

0点~80点

0点~60点 0~60点

0点~200点

合格点  

100点

合格判断に必要な最低点

24点

18点 18点

60点

 

 

J5

試験時間    35分    50分   30分 115分+休憩
配点

0点~80点

0点~60点 0~60点

0点~200点

合格点  

90点

合格判断に必要な最低点

24点

18点 18点

60点

※ 試験時間は変更される場合があります。 

 

成績表と合格証

  

     JLAN-Test 試験本部、または試験実施国の運営本部はすべての受験者に成績表を送付します。成績表には、総合評価だけでなく、試験科目別の得点と評価を詳細に記載しています。受験者の得意な分野、不得意な分野一目で分かるようになっています。事後のバランスのとれた日本語の勉強に約立ちます。

 

    合格者には当人の顔写真を印刷した合格証を送付します。これは日本語能力の証明書として活用できます。

 

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